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年度 | 2016 |
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科目名 | 基礎物理化学 |
担当者名 | 山本 いづみ |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
医薬品の体内動態や安定性、体内で起こる生理的あるいは病的現象を理解する際には、物理化学的な視点が必要である。本講では、薬学で必要となる物理化学に関する基礎的な内容を学習することを目標とする。本科目は、中高教科理科を教授するに足る基礎的知識及び技能を修得し、教職実践力と関連づけて理解することを一目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
1)物質間の相互作用に関する基礎的知識を身につける。
2) 物質の変化を速度論的に取り扱うために必要な基礎的知識を身につけるとともに、その検証に必要な数学的スキルを身につける。 3)溶液の性質や物理平衡に関する基礎的知識を身につける。 4)教職課程履修学生は、学習内容を当該の中高教科内容及び教材に関連づけて主体的に探求する。 |
授業内容 The Content of the Course |
物質の本質を知るために、物質の構造とその状態について概説する。また物質の変化の過程を速度論的に理解するために基本的な化学反応速度論を詳述するとともに、物質の変化を予測する方法について解説する。さらに、医薬品の調製のための基礎的知識となる溶液の性質や平衡の概念、反応の方向性を予測するための熱力学について概説する。 |
授業計画 Class Plan |
(必修科目)
【T】基礎知識の確認 1 国際単位系と濃度計算 2 グラフの書き方(対数グラフと方眼グラフ) 3 水の構造・誘電率・電解質と弱電解質 4 分子間相互作用 【U】化学反応速度論 5 物質の安定性と化学反応速度論の概念 6 1次反応速度式の取り扱い 7 0次反応速度式の取り扱い 8 2次反応速度式の取り扱い 9 反応速度に及ぼす温度の影響 【V】溶液の性質 10 薬物の溶解性と溶解度 11 弱電解質の溶解平衡と溶解度 12 電解質水溶液の性質 13 界面活性剤水溶液と界面張力 【W】 製剤的平衡 14 物質の三態と相平衡 15 分配平衡と平衡の概念 |
授業方法 Class Method |
講義型授業を主体とするが、各回ともSGDを取り入れた演習問題を実施し、質疑応答による双方型授業を平行して実施する。 |
授業時間外学習 Review and Preview |
前期に開講される薬学化学T、薬学化学Uおよび薬学数学の内容をきちんと理解し、簡単な微分・積分計算、対数・指数計算などは確実にできるようにしておくこと。
また、講義中に配布する練習問題をよく復習しておくこと。 教職課程履修学生は、中高教育実習での研究授業場面や卒業後の中高正規授業での指導場面を想定して、本科目の修得内容を活用しつつ、「中高教科の自主的教材研究」に主体的に取り組む。その際、当該教科の学習指導要領及び教科書等を積極的に活用する。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(100点) |
教科書 Textbook |
川島嘉明・米谷芳枝・山本いづみ/コアカリ対応薬剤学/丸善 |
参考書 Reference Books |
岩澤康裕・北川禎三・濱口宏夫/化学・生命科学系のための物理化学/東京化学同人 杉原剛介・井上亨・秋貞英雄/化学熱力学中心の基礎物理化学/学術図書出版社 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
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担当教員への連絡方法 How to make Contact |
山本研究室(総合薬学教育研究棟・4階)
連絡方法については、STUDENT GUIDE -For Academic Studiesを参照すること。 |
受講上の注意 Notices |
教科書をよく読み、「手を動かして」練習問題を解くこと。
また、自ら解法を見つけ出す習慣をつけるよう、努力すること。 教職課程履修学生は、この授業科目終了後、教職課程履修カルテの自己評価シート欄に必要事項を必ず入力すること。また成績評価発表以降に、成績とともに担当教員によるコメントを参照し自己の学習状況について把握する。 |
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